「スナネズミを飼う前に」
「動物のお医者さん」を見てスナネズミを知った方、ぜひご覧ください。







2007年5月の日記


>> 5(Sat) 生体販売業者についての注意

最新の日記


5月5日(Sat)  生体販売業者についての注意







ごぶさたしております。
はなちゃんは、大変元気です。
花とねずみとおやつとごはんというブログに、日常の日記とともにねずみのことも織り交ぜて書いております。よかったらのぞいてみてください。

お知らせとお願いです。
最近、ビッダーズMSNyahooなどのオークションサイトや、ネットのペット通販ショップなどで、スナネズミの生体が扱われることが増えてきました。
なかなか近くのショップでお目当ての種類の子に出会えなくてこうしたオークションや通販を利用する方もいらっしゃると思います。
しかし、残念ながら業者登録している「プロ」であるはずの業者が必ずしも「良質」のスナネズミを供給しているわけではありません。犬や猫でもしばしば問題になりますが、ペットとしてまだまだメジャーでなく社会的な意識も低い小動物では、遺伝的に問題のある組み合わせでの無理のあるブリーディングが日常的に行われています。
中には、近親交配で生まれた事実を隠蔽して「持ち込み腹だった」と偽って販売している悪質なケースもあるようです。

私見では、ネズミの近親交配は必ずしも「悪」である場合ばかりではないと考えますが、対価をとって不特定多数に「商品」として生体を販売する業者が正しい情報を隠匿してよそにスナネズミを送り出すのはとんでもないことだと思います。また、生まれてきた子に障害がなかったからといって、その後の成長過程や繁殖で、どこでどういう形で突然問題が起こるからからないのが「遺伝」というものです。避けられるべきリスクは可能な限り避ける。「リスク回避」が動物飼育の基本だと私は考えています。

売らんかな主義の業者に惑わされず、正しい情報とその保証を確約させてください。あとで嘘が発覚した場合は、毅然とした態度でのぞんでください。事実を隠して誤った情報をもとにものを販売するのは「詐欺」です。
「プロ」を名乗る業者が、必ずしも遺伝に詳しいわけでもなく、モラルを持ち合わせている良心的な人たちばかりだとは限りません。珍しい色、人気のある柄を出したいがために無理のあるブリーディングを行う行為は、明確な動物虐待です。
買う者がいれば、売る者は後を絶ちません。親や家系のあやしい生体、明らかな近親交配個体などを気軽に買って殖やすのはブリーダーの虐待に荷担する行為だと、私は考えます。
プロ業者からの購入に限らず、一般家庭での繁殖個体を無償・有償で分けてもらう場合でも、こうしたモラルは無関係ではないと思います。「ねずみは簡単に増えるから」と考えず、その子の一生、その子孫も幸せに暮らせるように、「繁殖」というものの重さを心に留めてください。興味本位で絵の具の色を混ぜるように、毛色のためにかけあわされるスナたちは、「幸せ」でしょうか?
「ねずみは簡単に増えるから」と、無計画・無責任に増やさないでください。かけあわせによっては、子どもの致死率が高かったり、生まれても重い障害を抱えてきたりします。
飼われているねずみは「増える」んじゃないです。あなたが「増やして」いるのです。

※近親交配のリスクについては「近親交配 危険」で検索してみてください。


また、生体の通信販売はお菓子や衣料品の通販とは違い、大きなリスクを伴います。他の荷物とともにトラックの荷台にゆられ、飛行機の気圧変化にさらされ、運転手の休憩時間にはある時は炎天下に、ある時は寒空の下にさらされるネズミの子どものことを想像してください。人間の赤ん坊を宅配便で発送したら大問題になるでしょう。抵抗力の弱い、母親や仲間から引き離されたばかりのねずみの子どもは、荷物としての扱いは大きなストレスになります。大人でも、そうです。
植物の苗ですら、到着時には枯れている事があるのです。私は、「ご予約いただきましたが、発送に耐えられるコンディションでないので残念ですが今回はキャンセルになります」とバラ苗の販売を取りやめた心ある園芸業者を知っています。
いのちは「送りますよ」「受け取りますよ」と気軽に受け渡しの出来る「中身」ではないことを想像して、出来うる限りの気遣いで受け渡しをしてくれる業者を選んでください。
「遠いから直接取りに行けないから」と思われる方は、「取りに行くほどスナへのモチベーションがない」のだと私は思います。

スナネズミはモノではありません。もちろん、ハムスターだって虫だって金魚だって飼えるだって、そうです。1匹1匹が、大切ないのちです。その重さに、生き物の区別はありません。
手軽に生体が手に入る時代ですが、手軽さの陰に小さな命の苦しみや暗い未来が潜んでいることを、忘れないでほしいのです。

「スナネズミは、なかなか手に入れられない」「お店で見かけない」という話はよく聞きます。でも、よくよく探せばあちこちに情報は落ちています。スナネズミのことをよく知ろうと思えば必ずそれらに出会えます。
厳しいことを言えば、スナネズミの入手方法がわからない程度の知識では、お迎えしても困ることばかりのはずです。実際、飼い始めてからごく基本的なことがわからなくて質問のメールを送ってこられる方が何人もいらっしゃいます。いのちを預かるという責任においては、「無知は罪」です。

飼っている人たちと交流し、情報交換することで築いた信頼関係から、「里親募集をしてはいなかったけれど、あなたなら」と大事な子どもを分けてもらえる機会も生まれるはずです。
出所のはっきりしたおうちから、両親やその病歴がわかる子を。健康で長生きする確率の高い、長く一緒に暮らせる子を手に入れる、いちばんの早道ではないでしょうか。
予期せぬ自体が起こったとき、すぐに相談できる「ねずみ親戚」がいるというのは、とても心強いものなのです。

どうか、よく見極める曇りなき眼であなたの大事な出会いを見つけてください。
どうか、お願いします。


(2007.5.5初筆 5.1訂正・加筆)
No.549

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