ソトアヤム(ドライスパイスバージョン)

インドネシアの鶏スープ。屋台や食堂、ワルンでよく出てくる軽食で、ごはんを入れて食べるとあっさり・かつおなかが温まります。
部品をそろえるのが少し面倒だけれど、ショウガのきいた黄色いスープはしみじみとおいしいのだ。

材料:(4〜5人分)

・スープ用
 手羽先…5本
 水…2リットル
 長ねぎ…1本
 しょうが…2かけ
 にんにく…2かけ
 トムヤムクン用ドライスパイスセット…1袋(22g・唐辛子は取り除く)

・具
 じゃがいも…3個
 植物油…適宜(ココナツオイルがあればすっばらしい。)
 キャベツ…8分の1個
 トマト…2個
 玉ねぎ…1個
 はやとうり…1個
 にんにく…1かけ
 しょうが…1かけ
 卵…2個
 春雨…40g
 塩・こしょう…適宜
 ターメリック(粉末)…小さじ1

ごはん…適宜
バワン・ゴレン…適宜

(1)鍋に水を注ぎ、手羽先・ぐきぐき折った長ねぎ・しょうが・にんにくを入れる。


(2)今回は、スパイスにドライのものを使用。「トムヤムクンセット(バイマクルート・カー・レモングラス・唐辛子のセット)」から唐辛子を除いて使う。


(3)鍋にスパイス類を入れ、火にかける。沸騰したら中火にしてアクをとりながらスープをとる。


(4)20分ほどしたらバイマクルート・カーは取り出し、さらに煮る。


(5)ほんのり白濁したよいスープがとれたら、ざるで漉す。スープはだいたい1.5リットル程度。煮詰まって足りなくなっていたら、水を足す。


(6)取り出した手羽先はあら熱がとれてから骨をはずし、肉をむしっておく。


(7)スープをとっている間に、具の準備をする。じゃがいもは洗って皮をむき、3mm程度にスライス。


(8)植物をを注ぎ、手でよくイモにからめる。


(9)200℃のオーブンで20分ほど焼き、バリバリのオーブンポテトを作る。面倒でない人は揚げて厚めのポテトチップにしても。


(10)卵は固ゆでにして縦半分に切る。


(11)トマトはくし形に、玉ねぎは縦薄切りに、キャベツは粗い千切りにする。


(12)にんにくとしょうがは粗みじんに切る。私が切ると細かいみじん切りでもこんなもんです。目が悪いからねえ(言い訳)


(13)春雨は水で戻し、適当に切っておく。インドネシアの薄青いやつがあればスバラシイ。
たまたま今回はハヤトウリ(ジュパン)があったので入れてみました。皮をむいて適当に切る。バリではよく、ハヤトウリや青いパパイヤが豚や鶏と一緒にターメリックとしょうがのきいたスープ煮で出てくる。ごはんに合うこと。


(14)フライパンに油とにんにく・しょうがを入れて火にかけ、玉ねぎをしんなりするまで炒める。


(15)スープを火にかけ、ハヤトウリと炒めた玉ねぎを入れる。


(16)沸騰したら中火に落としてハヤトウリが煮えるまで煮る。アクは適宜すくう。あくまでも適当に。アクだけに。なんつってな。


(17)おごそかにターメリックを投入する。塩・こしょうで味をととのえる。


(18)続いて春雨・トマト・キャベツを入れて、再沸騰したら火を止める。キャベツがほんのり生なのが頃合い。


(19)盛りつけ。家の中でいちばん安っちいカレー皿に、むしった鶏肉・ポテトチップ・ゆで卵を並べ、熱いスープを注ぐ。これでできあがり。鼻水が出るので、ティッシュを添えて供するのが好ましい。


(20)ごはんを入れるorごはんにかけながらいただくのが「ナシ・ソト・アヤム」(めし・しる・とり)。


(21)縦に薄切りにしてじっくりカリカリになるまで揚げた「バワンゴレン(揚げ玉ねぎ)」があれば、たっぷりふりかけるとおいしい。エスニック食材店で出来合いのものも売っている。




メモ:
余談だが、マタハリデパート(デンパサール@バリ)の本屋に『こころのチキンスープ』のシリーズのインドネシア語訳バージョンが置いてあった。「なんとかのソトアヤム」と書いてあって、吹いた。それは、意訳してはいかんだろう。
日本で出版する時に「魂の治部煮」とするようなかんじだ。