2000年11月4週
めずらしい食卓。ストレート果汁はなかなかないね

11月22日(水)
曇りのち晴れ。提携米会議で六本木に行く。来年度の水田減反増加分を集落単位割り当てにするという情報について意見交換。提携米は、基本的に反減反であり、作付けするしないは個人の自由であると考える。なかには、いっそ仲間だけ集まって住所を変え、集落に迷惑がかからないようにしようかという生産者もあり。また、それならば、ひとりだけ集落からはずしてもらい、市町村直轄にしてもらうという手もあるとのこと。集落と合意の上でやれば、書面手続きなどは集落を通さずに来るので楽になるという。たしかに、日本の行政制度は、国、都道府県、市町村の次に来るのは世帯か個人である。町内会や集落などというのは任意的なものであり、何ら法的な根拠はない。隣家や近隣との付き合いやたとえば、地域内の協定、清掃などは、それぞれがその時々に範囲を決めてやるものであり、固定的な町内会、自治会、集落というものは、地域生活上の意味はあれども、行政上は地域生活にかかわらない部分において意味を持たないはずだ。それなのに、赤い羽根の共同募金があたかも義務のように回ったりする。さて、どうだろう。昼は例によってタンタン麺。おいしい。会議後、おとなしく帰宅。水底が、わずかな晴天を得て、アジの干物を干す。これを焼き、ジャガイモとワカメの味噌汁、山芋とろろでご飯。ご飯がおいしい。

食:9時、おにぎり(コンビニ)
食:13時、タンタン麺(いつもの中華料理)
食:22時、ご飯、山芋とろろ、アジの水底手作り干物、ダイコンおろし、味噌汁。


11月23日(木)
晴れ。伊那のN氏上京。昼に新宿で会う。朝まで師匠、S氏と酒を飲んでいたという。今の仕事を年内に辞め、2月には再び上京するらしい。楽しみである。パソコン談義に花を咲かせる。昼は台湾料理屋。夕方、小腹がすいたので、冷やご飯、タマネギ、それに水底がお菓子を焼くのに残した卵黄を使って焼きめしをつくる。味は醤油。それを食べながら仕事をする。水底は一眠り。夕飯は、ナメコと豆腐、ダイコンの味噌汁。水底特製アジの干物、それにタマネギと卵黄を炒め合わせたものなどなど。ご飯がおいしい。納豆がおいしい。アジがおいしい。秋…馬…肥…気をつけよう。少々睡眠不足。

宅配:長芋、ニンジン、レンコン、ナメコ、洋梨、ダイコン、キャベツ、水菜、小松菜、ブロッコリー、ハクサイ、豚バラブロック、鶏モモ、挽肉、納豆、豆腐、油揚げ、卵。

食:12時、ワンタンメン:私、チャーハン:水底(台湾料理屋)
食:18時、焼きめし
食:22時、ご飯、ナメコの味噌汁、アジの干物、納豆、冷や奴、小松菜のおひたし、タマネギ卵黄焼き。


11月24日(金)
晴れ。寒かったが、昼間はとても暑かった。やれやれ。今年は紅葉が変である。あまり紅葉しない。色も美しくない。そういえば、東北を回っていて驚いたことがある。書くのを忘れていたのだが、大変なことが起こっていた。「ひこばえ」をご存じだろうか。実った稲を刈ったあとの株から緑の若い稲が生えることを言う。九州などでは、早場米を収穫した後、そのまま放っておくと再び実って米を収穫できることもある。私が聞いた宮崎の生産者は、ちょっと化学肥料をふっておけば4俵はとれると言っていた。このひこばえ、東北では少しだけ顔をのぞかせるが、秋の気温低下と霜などによってすぐにだめになる。ところが、今年は夏場が実に暑く、稲の生長が早かったため、稲刈りも10日から2週間繰り上がった。さらに稲刈り後も高温は続き、ひこばえがいつまでも枯れなかった。11月の頭、私が東北の日本海側、7号線を走らせながら違和感を覚えた。いつもならば、山の紅葉、黄色や赤やオレンジと緑のコントラストが目にとまり、そして、対照的に平地の田んぼが冬の気配を感じさせる。ところが今年は、紅葉はさほどでもないのに、全体に緑の印象である。まるで田植えを終えたばかりのような光景なのである。どの田も鮮やかな緑に覆われているのだ。ひこばえが枯れずに育ち、田を覆うほどになっていた。この光景の事実に気が付いたとき、少しだけ背筋が寒くなった。東北の生産者も気味悪がっていた。これこそ、環境庁や農水省の役人達がこぞって見たほうがよい。そして、その不気味さに打たれればよいのだが…「これを見てもなんとも思わないだろう」と生産者に言われてしまう不信を買っているのも役人達である。
本日は、丹那盆地に行く。学校給食関係で牛乳工場の取材。牛乳が生鮮食料品であることをあらためて実感し帰る。知人に一斗缶をもらい受ける。昨年来の課題であった自家燻製が可能になる。
食事は外食続き。昼は、丹那の酪農王国レストランで食べる。夜は、途中のパーキングで食べる。今年は、実に外食、とりわけ高速道路のパーキングでの食事が多い年であった。米がまずい。食べても食べても、米の味がしない。場所によって若干の例外があった。そういうところは、どこどこ産のなになにを使用と銘打っている。みんな、おいしいお米を食べようよ。

購入:ゴーダチーズ、カマンベールチーズ、麦茶。

食:8時、パン(コンビニ)
食:12時半、カレーライス:私、キノコスパゲッティ:水底(酪農王国レストラン)
食:20時、カツ丼:私、カレーライス:水底(パーキング)


11月25日(土)
晴れ。なのに部屋にこもって仕事。昨日の今日の原稿執筆である。そういう仕事ではあるが、せわしない。なかなか切り込めずに悪戦苦闘する。そのうち抜けて書けるのだが。昼は、一昨日の味噌汁に、水、ハクサイ、ダイコン、サトイモ、小松菜、干し椎茸、桜エビなどを入れて煮立たせ、ご飯を入れて雑炊にする。最後に溶き卵で彩りをつける。夜はお好み焼き。広島風と関西風をつくる。いつものソバ入りではなく、うどん入りにする。モヤシはこのために購入した。どうも仕事が詰まっているようでホットプレートでの料理が手に付かない。しまいには中華椀をひとつ割ってしまう。とほほ。
買い物に行く。低温殺菌牛乳を購入。牛乳や牛乳のような白い飲み物がたくさんある。オレンジジュース購入。「ストレート果汁使用」と書いてあるのを手に取ってみたら「濃縮果汁還元」だったりする。これはサギではないのか。いくつもあたってようやく本物の「ストレート果汁100%」を発見。つまり、水などが混ぜてないジュースである。それでも、冷凍ミカンを使用していたものであり、生搾りよりは味が落ちる。そろそろミカンのシーズンなので、昨シーズンの在庫ミカンを加工して出しているのだろう。それでも、本物のジュースが飲めるだけましだ。濃縮して戻したものと、生搾りではぜんぜん味が違うんだからね。

購入:モヤシ、ニラ、パン、牛乳、オレンジジュース、野菜天ぷら(ねりもの)、ネギ、オタフクお好みソース、アジ、焼酎。

食:14時、雑炊
食:23時、お好み焼き


11月26日(日)
晴れ。なのに部屋にこもって仕事。夜には一段落。水底は、ケーキを焼いたり、キムチを漬けている。すでに数日前からハクサイを干し、キムチだれをつくっていた。さらに、アジを昨夜塩水につけ、今日は干していた。手早い。水底、この数日、池波正太郎の剣客商売シリーズのビデオ、本に凝り、ふたたび池波料理熱勃発する。ネギを筒切りにし、鰹節を厚くけずり、わが家のやや赤味噌系の自家製味噌を溶く根深汁をつくる。昼は、まさしく日本の和食となる。夜は一転してパン食。前日から豆を水に浸して戻していた。これに、豚肉、タマネギ、ニンジン、ジャガイモ、トマト缶などなどを使ってスープをこしらえる。豆は2種類入っていた。さらに、金曜日に買ってきたチーズを食べる。たまにはパン食である。私はビールまで飲んでみる。

食:14時、ご飯、根深汁、アジの干物、納豆、梅干し、野菜天ぷら焼きショウガ添え。
食:21時、パン、豆のトマトスープ、チーズ、残りご飯。


11月27日(月)
晴れ。落ち葉の季節。一昨日のモヤシや豚バラ肉の残りが気になっていたので、それを使ってラーメンとする。モヤシ、ハクサイ、キャベツ、豚バラ肉、ネギ、ニンニクをごま油でよく炒めて、水で煮る。ついでに、野菜てんぷらをちぎって入れる。九州の棒ラーメンのスープを使用し、味付け。棒ラーメンを茹でてスープで食べる。チャンポン! うまい。野菜はいいねえ。ハクサイとキャベツの組み合わせに豚肉が加わるとそれだけでうまい。
夜は水底がつくる。やはり根深汁ときた。これに昨日から干していたアジの干物、納豆、大根おろし、豆とトマトスープの残りである。根深汁、しばらく続くなあ。おいしいからよい。ところで、これまで自家製味噌はどこかぬかみそ臭い感じがあったのだが、鰹節のだしになってからはそんなことがなくかえっておいしい。どうやら煮干しとはあまり合わなかったようである。ネギと鰹節が味噌のうまみを引き立てているようだ。組み合わせの問題であろう。もうひとつ、ダイコンと豆腐のユズあん鍋も忘れてはならない。ユズの風味たっぷりの鍋である。ユズは、佐渡に行ったとき、山の畑でいただいた小さなもの。実生ではなかろうか、小さいが実に香り豊かであった。

食:15時、チャンポン、ご飯。
食:21時、ご飯、根深汁、アジの干物、納豆、大根おろし、ダイコンと豆腐のユズあん鍋、豆とトマトスープ。


11月28日(火)
晴れ。風の強い1日。風に飛ばされて、都心の汚い空気が吹き飛ばされる。空が実に青い。ああ、大気の向こうに宇宙が広がっている。風が強いだけでなんということのない1日。昼は、昨日に続きラーメン。豚肉、キャベツ、ニンニク、ハクサイ、ネギを炒めてラーメンに入れる。コーンも入れる。それだけ。夜は、炊き赤飯。小豆がうまい。それに、水底のタマネギとジャガイモの煮っ転がし。ショウガがおいしい。マカロニコーンキャベツマヨネーズサラダ。私がつぼん汁風をつくる。干し椎茸、鶏肉、ゴボウ、ニンジン、ダイコン、サトイモ、ネギ、レンコンをよく煮て、みりん、醤油で味付けした汁である。不思議なとろみがある。体が温まる。寒い夜である。

食:14時、ラーメン、ご飯の残り。
食:22時、赤飯、ジャガイモ煮っ転がし、つぼん汁、マカロニコーンキャベツサラダ。


11月29日(水)
晴れ。ATJへ行き、ミーティング。その後東京地方裁判所、新橋の弁護士事務所を経て、帰宅。夜、つぼん汁の残りに、小松菜などを入れて、発展味噌汁にする。野菜の天ぷら(つけ揚げ)とこんにゃくの手ちぎりしたものが残っていたので、それをごま油で炒めて、水を入れ、醤油を入れ、パプリカを入れて炒り煮とする。地獄炒め。これに昨日までの残り物でごちそうになる。水底の煮っ転がしに使ったシイタケと焼きエビのだしが残っていたのと、鶏肉が残っていたので、それに、タマネギ、醤油、みりん、日本酒で味を付け、最後に溶き卵を落として親子煮にしようと思っていたが、おかずが多いので明日に回す。タマネギがしみておいしくなろう。水底作のキムチ、まだ浅いがなかなかおいしい。

食:14時、赤飯、つぼん汁、煮っ転がし、マカロニコーンキャベツサラダ。
食:22時、ご飯、赤飯残り、発展味噌汁、サラダの残り、煮っ転がしの残り、野菜天とコンニャクの地獄炒め、キムチ、納豆、豆トマトスープの残り。


11月30日(木)
晴れ。朝、遠くに冠雪の富士山を望む。農林中金総合研究所で会合。その後、秋葉原に行き、水底と落ち合う。キッチンジローで昼飯。ここはご飯がおいしいのだ。帰宅後、明日の準備や仕事などをする。夕方、秋葉原のコンビニにある手作り菓子パン類を食べる。夜、うどんを食べる。昨日親子煮用に仕込んでいた汁に小松菜とネギ、油揚げを入れ、冷凍うどんを入れたもの。最後に溶き卵を入れる。親子うどん。体が温まる。鶏肉がだしを吸っていてうまい。
夕方、スーパーで買い物。ミカンジュースを買う。25日に購入したオレンジジュースと同じもの。ミカン、リンゴ、白桃がいずれも見切り品として100円で売られていて、寂しく思う。高いから売れなかったのだ。うそジュースも、本当ジュースも、似たようなパッケージに入っている。外から一目見ただけで違いは分からない。だから、安いのを買う。しかも、安いのは品質にばらつきがない。本物は、必ずばらつきがある。
だから、本物は駆逐される。私たちは、また、さまよわなければならない。

宅配:ハクサイ、ゴボウ、ダイコン、レタス、小松菜、春菊、サトイモ、インゲン、ネギ、リンゴ、ミカン、豚モツ漬け、鶏のぶつ切り、豆腐、油揚げ、麦味噌。

購入:ミカンジュース、冷凍うどん、焼きそば麺、カレーパン、チーズパン、ポテトパン、シチューパン。


食:13時、ハンバーグなどの定食:私、カキフライなどの定食:水底(外食、キッチンジロー)
食:17時、パン、ミカンジュース。
食:23時、うどん。


なめこ汁ずるずる アジの開きはおいしく食べよう
ジャガイモごろごろ 今年の一番キムチ。おいしくできた
炊いた赤飯。おいしかとよ つぼん汁。方言でしょう。

copyright marume haru 1998-2002